2010. 8.1
小中英語支援室 創設記念講演会
名古屋栄ガスビル
2010年8月1日(日)名古屋栄ガスビルにおいて、愛知教育大学小中英語支援室創設記念講演会が行われました。県内外から教育関係者のみならず、学生、企業、一般の方々まで幅広く参加者が集まりました。
午前は、関西大学教授の田尻悟郎先生による記念講演が行われました。講演では、先生のユーモアあふれるトークに会場が沸きました。また、参加者自身が田尻先生の授業を受けている生徒になってしまうような活動がたくさん盛り込まれており、田尻先生の後に続いて行うセンテンスごとの音読や、参加者同士のディスカッションなど、授業で使えるヒントをたくさん学ぶことができました。中学英語の「増える1時間」については、応用・発展につぎ込むことができる貴重な時間で、生徒一人ひとりのチェックに使える時間が増えると述べられました。
午後には、小学校と中学校に分かれてシンポジウムを行いました。小学校向けには、「中学英語を見据えた小学校外国語活動」、中学校向けには「小学校外国語活動を見据えた中学校英語」をテーマとし、パネリストによる実践報告がされました。
意見交流セッションでは、話題提供者からの問題提示をきっかけに、小中連携の現状や取り組みについて意見交換が行われました。自治体によって取り組み方にばらつきがあることや、中学校では学区の小学校外国語活動についての情報があまり入ってこないこと、小学校では、英語力に自信がないうえに十分な研修をする時間もなく、このままでは5,6年生を担任する先生の負担が増すだけという参加者からの切実な意見もありました。また今後の対策としては、「学校単位で動いていてはダメ、自治体で足並みをそろえて誰でも小学校外国語活動を行えるマニュアル等を整備していく必要がある」、「中学校の英語と小学校の外国語活動ではねらいが違う、そこを現場の教員はしっかりと理解しておく必要がある」といった意見が参加者から出されました。
参加者内訳
教育委員会、教育センター等
大学教員
高校教員
中学校教員
小学校教員
企業関係者
大学生
一般
参加者の声
〈講演会について〉
・ 理解に時間を割きすぎ、習熟・応用・発展に行き着かないとのご指摘
に反省させられました。今後の授業に生かせる知恵が詰まったとても
すばらしい講演でした。(30代/中学教員)
・ 田尻先生についてはNHKテレビ、DVD書籍等で非常に興味を持ってい
たが、改めて今日先生の迫力に引き込まれてしまった。今まで自分が
作り上げてきたものを変えるのは極めて勇気がいるが、とにかくやっ
てみようという気持ちになった。(40代/中学教員)
〈シンポジウムについて〉
・ 英語に親しませ好きにさせるためにも、担任が英語から逃げずに好き
にならなければと思いました。(50代/小学教員)
・ 小学校と中学校の橋渡しがうまくいくことはこれからの課題ですね。自
治体が主体となってカリキュラムを作成することは名案だとおもいま
す。(20代/中学教員)